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治験とは

ひとつの「くすり」が誕生するには、10~20年もの長い研究開発期間を必要とします。その間さまざまなテストをくり返し、効き目の確認と安全性の評価がおこなわれます。そしてその中で健康な方や患者さんのご協力を得ておこなわれるテスト・・・・それが「治験」です。

いま私たちが病気や怪我の治療などに使っているくすりは、多くの患者さんのボランティアによる「治験」をへて誕生したものです。そしてこれからのあたらしいくすりもまた、あなたの参加される「治験」から生まれ、未来へと受け継がれていきます。

くすりを創り、育てる・・・この社会的意義のある「治験」のことを、もっとよく知って頂きたいと思います。

精神科のくすりは、1950年代に生まれて以来、これまでに数多くのくすりが開発されてきました。これらの中には、もう消えてしまったくすりもあれば、今なお臨床現場で処方されている有効なくすりも数多くあります。しかし、まだまだ、統合失調症・躁うつ病・神経症・発達障害・認知症・アルコール依存症など多くの精神疾患の治療で、有益な作用はより多く副作用はより少ない、そして患者さんの生活の質を高める新しい「くすり」の研究と開発がいそがれます。さらにまた、欧米では既に使用されて多くの患者さんに役立っている「くすり」なのに、日本で「治験」がなかなか進まないので、認可されずに使えないという困った側面もあります。

これらの新しい精神科の「くすり」を、多くの皆さまに提供できるようにするためにも「治験」は欠かせないことです。当センターでは、積極的に「治験」を推進しています。また、治験管理室は安全で質の高い「治験」を行えるよう取り組んでいます。
 
現在実施中の治験一覧

新薬ができるまで

治験は“くすりの候補”を「医薬品」として厚生労働省に承認してもらうための試験で、新薬ができるまでには下記のようなステップがあります。

【非臨床試験】

数多くの化合物の中から“くすりの候補”になる可能性のあるものについて、効果と安全性を調べるために動物試験を行います。
その中で、効果と安全性が確認されたものだけがヒトでの臨床試験(治験)に入ります。

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【第1相試験】

少数の健康な人を対象に“くすりの候補”の安全性と体内での動きを調べます。

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【第2相試験】

少数の患者さまにご協力いただき、効果と安全性、薬の量や使い方を調べます。

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【第3相試験】

多くの患者さまにご協力いただき、“くすりの候補”の効果や安全性を今までのくすりやプラセボと比較します。 ※プラセボ・・・有効成分を含まない薬のこと

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【承認】

非臨床試験や治験の結果から、効果と安全性が確認されたものだけがくすり(医薬品)として承認されます。

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【製造販売後臨床試験・製造販売後調査】

治験は限られた患者さま、限られた条件で実施されるため、承認後(発売されたあと)に日常診療科での効果と安全性を確認します。

お知らせ

当院ではさまざまな精神疾患を対象とした治験を実施しています。

当院では統合失調症や躁うつ病、認知症、アルコール依存症、ADHD(注意欠陥多動性障害)などさまざまな疾患を対象とした治験を実施しています。 ご参加いただける患者さまを募集している際には、担当医師から声をかけさせていただく場合がございます。 また、院内に治験に関する募集のポスターを掲示している場合がございます。ご覧になってご興味がおありの方がいらっしゃいましたら主治医にご相談ください。なお、治験にご参加いただくにはいくつかの条件があるため、ご希望があってもご参加いただけない場合がございます。ご了承ください。

治験に参加していただくには、文書での同意(ご署名)が必要です!

治験は研究的な面を持っているものです。患者さまの安全・人権に配慮し、尊重して行わなければなりません。そのため、担当医師が治験の内容や治験に参加することのメリット・デメリット等について文書を用いて説明を行います。また、治験コーディネーター(CRC)が補助説明を行う場合もあります。 治験に参加いただく場合には、疑問があれば質問をし、納得されたうえで同意書にご署名(原則としてご本人様、あるいは代諾者様のご署名)をお願いいたします。 治験の説明をお聞きになってから、あるいはご同意いただいた後に、参加をお断りになることももちろんできます。その場合もその後の治療で不利益を被ることなどは一切ありませんので、ご遠慮なくお申し出てください。