部門紹介診療放射線科について

診療放射線科

当院ではX線撮影検査、CT検査、MRI検査の3種類の画像診断検査を行っています。親切な応対と安全で丁寧な検査をモットーに、患者さんへ最良の医療画像とサービスを提供いたします。安心して検査をお受けください。

X線撮影検査

一般にレントゲン検査と言われ、胸部、腹部、体幹部、四肢、頭部などの全身の様々な場所を撮影します。当院ではCR装置(Computed Radiography)を使用し、診断能の高い画像を提供しています。

CT検査

エックス線を使用し、身体の輪切りの画像を作成します。画像処理により3D画像も可能です。

当院では2010年2月よりマルチスライスCTを設置しています。この装置では、患者さんが横になるだけで何の苦痛もなく全身の輪切り断層面像が詳しく鮮明に撮れるため、肺癌の早期発見や胸腹部のスクリーニング(肝臓や膵臓、腎臓などの病変の振い分け検査)に役立ちます。

従来の装置で20~30分ほど要していた検査時間を、マルチスライスCTではほとんどの場合が5分以内で行えるようになりました。短時間で広範囲の検査が可能で、高画質かつ低被ばくの検査を提供しており、お年寄りの方には息止めなしでの検査が可能で、患者さんの身体への負担軽減と待ち時間の大幅な短縮ができるようになりました。

4列マルチスライスCT装置
(HITACHI:ECLOS-4S)

CTスキャンによる肺癌の早期発見例

部のような小さな影は、通常の胸部X線写真ではわかりにくく、早期の肺癌は胸部CTで見つかることが多いです。

胸部単純CT画像

腹部単純CT画像

MRI検査

MRIとはMagnetic Resonance Imagingの略で磁気共鳴画像と言います。 X線を使用せず、体内を任意の断面画像として表示する検査です。

MRIはCTと同様に形をみる診断法です。CTとの違いは撮影のしくみで、CTがX線の通りやすさで写真を作っているのに対し、MRIは磁場で体の中の水素原子を動かし、その動きを写真にしているといえます。

当院では2010年11月に1.5テスラのMRIを設置しました。急性期の脳梗塞の診断にたいへん有効です。

また、早期アルツハイマー型認知症診断支援ソフトVSRAD(ブイエスラッド)を導入し、これまでMRI画像診断において目視では難しかった診断が短時間で可能となりました。

「音が非常にうるさい」とよく言われますが、これはMRIの信号に三次元の空間情報を与えるために、コイルに電流を流した際のコイル自体の共振による雑音です。当院では、検査時には、ヘッドフォンを使用して音をやわらげています。

MRI装置
(PHILIPS:ACHIEVA 1.5T single gradient)

VSRADとは

早期アルツハイマー型認知症診断支援システムであり、Voxel-based Spesific Regional analysis system for Alzheimer's Diseaseの頭文字をとってVSRADと呼びます。

早期アルツハイマー病では、脳萎縮が海馬において特に著明であるため、1.5TのMRIにより収集した脳全体の立体データを専用端末に取り込み、専用解析ソフトで脳全体と海馬の萎縮の程度を一定値(ボクセル値)へ変換した後、健常人のデータベースと照合・解析します。実際には海馬体の周辺にあたる嗅内野を含むいわゆる海馬傍回のあたりを中心に解析されます。萎縮の程度は0(萎縮なし)以上の数値で表され、海馬の萎縮が脳全体のそれより強いほど、大きな数値となります(2以上なら早期アルツハイマー病の疑いあり、1以上であれば、前駆を含むMCI(軽度認知機能障害 - Mild Cognitive Impairment)の関連を疑い、経時的にフォローするべきです)。

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