アルコール依存度チェック
飲酒の問題の程度を評価するテストとして、WHO(世界保健機関)を中心に開発されたAUDIT(オーディット)というものがあります。
AUDITは、最近1年間のあなたのお酒の飲み方を振り返りながら答えていただきます。当てはまる解答番号を選択し、最後に「採点結果」を押してください。
お酒の飲み方の採点
各質問の解答番号をそのまま合計すると、あなたのお酒の飲み方の点数が出ます。
40点が最高点で、点数が高いほど飲酒の問題が大きいことを意味します。点数の持つ意味は以下の通りです。
10点未満の方
今のところあなたのお酒の飲み方にあまり大きな問題はないようです。
10~19点で生活習慣病のない方
現在のお酒の飲み方を続けると、将来お酒のためにあなたの健康や社会生活に影響が出る恐れがあります。これまでのお酒の飲み方を修正された方が良いでしょう。1日2ドリンクまでの飲酒にとどめましょう。
10~19点で生活習慣病のある方
現在のお酒の飲み方を続けると、お酒が現在治療中の病気の回復の妨げになるばかりか、現状を悪化させる恐れがあります。2週間お酒を飲むのをやめて、お酒が身体に与えた影響を確かめてみませんか?
20点以上の方
アルコール依存症が疑われ、あなたの健康だけでなく、家族や職場での生活に飲酒の悪影響が及んでいることが予想されます。今度のお酒の飲み方については、一度専門医にご相談ください。診断によっては、断酒が必要となります。
依存症コラム
どこからが依存症ですか? 酒好きと依存症の違いは何?
6個の診断基準の項目を満たすようになったところで依存症ということが厳密な言い方です。ただわかりやすく噛み砕いていうと、飲んでいい時とそうではない時でもお酒を飲んでしまうようになったとき、本来ならば飲まないほうがいいんだけれども、お酒の方を選んでしまうようになったときに依存症が始まったと考えるのが一番わかりやすいと思います。
たとえば家庭のある方ですと、子供さんと一緒に日曜日は昼間一緒に散歩にいったり、買い物に行ったり遊園地に行ったりなどが普通の親としての役割であるが、お酒を飲んでいて飲酒運転で子供と一緒に出掛けられなくなったりしてしまう、そんな状況になった時に依存症と言えると思います。
お酒を好きというのは依存症の方もお酒好きの方も変わりませんけども、お酒好きの方はやはりそこをわきまえられるのがお酒好きで、飲まないほうがいい思いながらもつい酒に手が出てしまうようになったときにやはり依存症の始まりというふうに考えられると思います。
アルコール依存症になりやすい人となりにくい人がいる?
なりやすい人なりにくい人、体質のことを聞かれてるのだ思いますが、遺伝的な要素は確かにあります。元々顔が赤くなって、心臓がドキドキしたり、本当に極端な人では全くお酒が飲めない人、お酒をコップ一杯飲むとひっくり返ってしまう人もいらっしゃいますので、そういうふうにアルコールの分解酵素が弱い、あるいはまったくない方もいます。そういう方々は基本的にはお酒飲めませんから、アルコール依存症にもなりにくいということが言えます。
なりにくい人は日本人の中で約4割がいらっしゃると言われていますが、日本はどちらかというと、社会・職場がお酒を飲む文化の中であるのでその中でだんだんとお酒を飲む習慣を身につけて依存症になるといった方も増えてきています。ですからなりにくい人であっても、この社会の中でだんだんお酒飲んで強くなって依存症になる方も 最近は増えているということに注意すべきだと思います。
アルコール依存症になりやすい お酒の飲み方や種類はある?
まずはどういう種類のお酒が依存症になりやすいかというと、特にビールが日本酒が焼酎がということはありませんが、やはり体に入るアルコールの量が増えると、依存症になりやすいということは間違いありません。血液中のアルコール濃度が高くなるような飲み物というのは、やっぱり依存症になりやすいと思います。そういう意味ではアルコール濃度の濃い焼酎の方がビールよりも依存症になりやすいですね。同じコップ一杯飲んだ時には明らかに焼酎の方がアルコール濃度は濃いですから依存症になりやすいと言えると思います。
実際にアルコール依存症になられる方は例えば元々ビールを飲んでいたけれども、ある時期から日本酒を飲むようになって、最近は焼酎を飲むようになった。特に最近はその焼酎もお湯割りとかではなくてロックで飲むようになった、という方が多いようですから、効率的にお酒が口に入る、酔いが回るような飲み方に変わって依存症になるということはあるようです。
お酒の種類としてはアルコールの濃度が濃いもの飲む人ほど依存症になりやすいといえます。飲み方に関してですが、ストレスがかかるような状況で、或いは寝酒のために飲む、状況的にはそういう方でストレス対処法としてお酒を選ぶ方が依存症になりやすいということですね。
一方でそういう飲み方は眠剤替わり、安定剤替わりにお酒を飲むということに近いんだと思います。そういうところで依存症になりやすいと言えます。時々機会があって楽しいときだけ飲むようなお酒の飲み方は依存症にはなりにくいかもしれませんね。そういった不安とか不眠とかいうことの解消法としてのお酒というのは、依存症になりやすい危険を伴うように思います。そして、これも体のことになりますが、胃を切る・体が小さい・女性の方なんかは血液中のアルコール濃度が同じお酒の量でも血液中の濃度が高くなるために依存症になりやすいことが分かっています。ですから胃を切った方や、女性の方の場合にはより注意しないといけないということが言えます。